「このリポジトリの最新Issueを確認して」
「このPRのレビューコメントを読んで」
「このコードを検索して」
開発中に、こんなGitHub操作を何度も繰り返していませんか?
私は40代現役Webエンジニアとして、Claude CodeでGitHub MCPを導入したことで、これらの作業が劇的に効率化されました。
結論から言うと:
- 設定は約10分で完了
- 自然言語で指示するだけで、複雑なGitHub操作も自動化
- Issue管理、PR確認、コード検索など、幅広い用途に活用可能
この記事では、Claude CodeでGitHub MCPを設定する方法から、実践的な使い方まで、実体験をもとに徹底解説します。
この記事でわかること
- GitHub MCPとは何か?何ができるようになるのか
- インストール・設定方法(約10分で完了)
- 基本的な使い方と実践的なコマンド例
- Issue管理の自動化ワークフロー
- トラブルシューティングとセキュリティ対策
GitHub MCPとは?
GitHub MCPは、GitHubの豊富な機能を、Claude Codeから直接利用できるようにするMCPサーバーです。
Claude Code + GitHub MCPでできること
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| Issue管理 | Issueの作成、検索、更新を自然言語で実行 |
| PR確認 | Pull Requestの内容確認、レビューコメントの取得 |
| コード検索 | リポジトリ内のコード検索、ファイル取得 |
| コミット履歴 | 最近のコミットやブランチ情報の取得 |
| プライベートリポジトリ対応 | 個人トークンでプライベートリポジトリにもアクセス可能 |
Claude Codeで使う3つのメリット
1. ブラウザを開く手間が不要
「最新のIssueを教えて」と指示するだけで、ブラウザを開かずにClaude Code内で確認できます。
これまで:
- ブラウザを開く
- GitHubにアクセス
- リポジトリを開く
- Issuesタブをクリック
- フィルタリング
GitHub MCP導入後:
- 「最新のIssueを教えて」と入力
5ステップが1ステップに短縮されました。
2. 複雑な検索も簡単
「過去1週間で作成された、ラベルがbugのIssueを全て教えて」のような複雑な検索も、自然言語で指示できます。
3. コンテキストを保持したまま作業
コードを書きながら、Issue内容やPRレビューを確認できるため、集中力を保ったまま作業できます。
インストールと設定(約10分で完了)
前提条件
- Claude Codeがインストールされていること
- GitHubアカウントを持っていること
- Node.js 18以降がインストールされていること
ステップ1:GitHubパーソナルアクセストークンの作成
まず、GitHubのパーソナルアクセストークン(PAT)を作成します。
1. GitHubにログイン
2. 設定画面に移動:
- Settings → Developer settings → Personal access tokens → Tokens (classic)
3. 「Generate new token」をクリック
4. 以下のスコープを選択:
| スコープ | 用途 |
|---|---|
repo |
プライベートリポジトリにアクセスする場合 |
read:org |
組織のリポジトリにアクセスする場合 |
read:user |
ユーザー情報の読み取り |
5. トークンを生成し、安全な場所に保存
重要: トークンは一度しか表示されません。必ずメモしておきましょう。
ステップ2:GitHub MCPサーバーのインストール
GitHub MCPサーバーをインストールします。
npm install -g @modelcontextprotocol/server-github
ステップ3:環境変数の設定
GitHubトークンを環境変数に設定します。
~/.zshrc または ~/.bashrc に追加:
export GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN="your_token_here"
または、.envファイルに保存:
GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN=your_token_here
設定を反映:
source ~/.zshrc # または source ~/.bashrc
ステップ4:Claude CodeにMCPサーバーを登録
Claude Codeの設定ファイル(~/.claude/mcp.json)に、GitHub MCPサーバーを追加します。
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
"env": {
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "${GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN}"
}
}
}
}
ステップ5:Claude Codeを再起動
設定を反映させるため、Claude Codeを再起動します。
claude # Claude Codeを起動
ステップ6:動作確認
Claude Codeで以下のように指示して、動作を確認します:
「anthropic/claude-codeリポジトリの最新Issueを3件教えて」
正しく設定できていれば、Claude CodeがGitHub APIを使ってIssue情報を取得し、表示してくれます。
基本的な使い方
1. Issueの検索と確認
「owner/repoリポジトリで、ラベルがbugのIssueを全て教えて」
Claude Codeが自動的に:
- GitHubにアクセス
- 指定されたリポジトリのIssueを検索
- フィルタリング条件を適用
- 結果を整形して表示
2. Pull Requestの確認
「owner/repoリポジトリの最新PRを教えて。レビューコメントも含めて」
3. コードの検索
「owner/repoリポジトリで、async functionを含むファイルを検索して」
4. コミット履歴の確認
「owner/repoリポジトリの過去1週間のコミット履歴を教えて」
5. ファイル内容の取得
「owner/repoリポジトリのREADME.mdの内容を教えて」
実践例:Issue管理の自動化
実際のユースケースとして、プロジェクトのIssue管理を自動化してみましょう。
ユースケース1:週次レポートの作成
Claude Codeへの指示例:
「owner/repoリポジトリの過去1週間の活動をまとめて:
- 新規Issue数
- クローズされたIssue数
- 新規PR数
- マージされたPR数
をMarkdownのレポート形式で出力して」
出力例:
# 週次活動レポート (2025-11-25 〜 2025-12-02)
## Issue
- 新規作成: 12件
- クローズ: 8件
- 未解決: 45件
## Pull Request
- 新規作成: 15件
- マージ: 10件
- レビュー待ち: 5件
## 主なトピック
- バグ修正: 5件
- 新機能: 3件
- ドキュメント更新: 2件
ユースケース2:バグIssueの優先順位付け
「owner/repoリポジトリの、ラベルがbugのIssueを、
コメント数が多い順に並べて、トップ5を教えて」
ユースケース3:コードレビュー前の確認
「owner/repoリポジトリのPR #123について:
- 変更ファイル数
- 追加・削除行数
- レビューコメント
- CI/CDステータス
を教えて」
よくある使い方のパターン
パターン1:デイリースタンドアップの準備
「owner/repoリポジトリで、昨日自分がアサインされたIssueの進捗を教えて」
パターン2:リリース準備
「owner/repoリポジトリで、v2.0.0マイルストーンに紐づくIssueの完了状況を教えて」
パターン3:コードベースの理解
「owner/repoリポジトリで、認証関連のコードがあるファイルを全て教えて」
トラブルシューティング
エラー1:「401 Unauthorized」
原因: アクセストークンが無効、または権限不足
解決方法:
- トークンが正しく設定されているか確認
- トークンのスコープに
repoが含まれているか確認 - トークンの有効期限が切れていないか確認
エラー2:「Repository not found」
原因: リポジトリ名が間違っている、またはアクセス権限がない
解決方法:
owner/repoの形式で正しく指定されているか確認- プライベートリポジトリの場合、トークンに適切な権限があるか確認
エラー3:「Rate limit exceeded」
原因: GitHubのAPIレート制限に達した
解決方法:
- 1時間待ってから再度試す
- または、GitHub Appsを使用してレート制限を緩和
セキュリティとベストプラクティス
1. トークンの管理
絶対にやってはいけないこと:
- トークンをコードに直接書く
- トークンをGitにコミットする
- トークンを他人に共有する
推奨される方法:
- 環境変数で管理
.envファイルを使用(.gitignoreに追加)- トークンは定期的に再生成
2. 最小権限の原則
必要最小限のスコープのみを付与します:
| 用途 | スコープ |
|---|---|
| 読み取りのみ | repo:status, public_repo |
| プライベートリポジトリが必要 | repo |
3. トークンの有効期限設定
セキュリティのため、トークンに有効期限を設定しましょう:
| 用途 | 推奨期限 |
|---|---|
| 個人利用 | 90日 |
| チーム利用 | 30日 |
GitHub MCPで開発効率が劇的に向上する理由
1. コンテキストスイッチの削減
エディタからブラウザに切り替える必要がなくなり、集中力を保ったまま作業できます。
時間削減効果:
- ブラウザ切り替え:1日10回 × 30秒 = 5分/日
- 年間:約20時間の削減
2. 情報取得の高速化
GitHub APIを直接利用するため、ブラウザで手動検索するよりも高速です。
3. 作業の自動化
定型的なIssue確認やPRレビューを自動化できます。
まとめ:今日からできるアクション
Step 1:トークン作成(3分)
GitHubでパーソナルアクセストークンを作成します。
Step 2:MCPサーバー設定(5分)
# インストール
npm install -g @modelcontextprotocol/server-github
# 環境変数設定
echo 'export GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN="your_token_here"' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
Step 3:Claude Code設定(2分)
~/.claude/mcp.jsonにGitHub MCPサーバーを追加します。
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
"env": {
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "${GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN}"
}
}
}
}
Step 4:動作確認
「任意のリポジトリの最新Issueを3件教えて」
私の結論
Claude Code + GitHub MCPは、開発効率を劇的に向上させます。
理由:
- ブラウザを開かずにGitHub操作が完結
- 自然言語で複雑な検索も簡単
- コンテキストを保持したまま作業可能
10分の設定で、年間20時間以上の時間を節約できます。
まずは簡単なIssue検索から試してみるのがおすすめです。
体系的に学びたい方へ
おすすめ技術書
Claude CodeやMCPを活用するための基礎知識を身につけたい方には、以下の技術書がおすすめです。
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