「Cursor、Cline、Claude Code…結局どれを使えばいいの?」
2025年、AIコーディングツールは戦国時代に突入しました。どれも「AI搭載」「コード生成」「開発効率化」を謳っていますが、実際に使ってみると全然違うことに気づきます。
この記事では、3つのツールを毎日使い分けている現役エンジニアが、それぞれの特徴・料金・最適な使い方を徹底比較します。
結論を先に言うと:
- 初心者・GUI派 → Cursor
- VSCodeユーザー・コスト重視 → Cline
- ターミナル派・自動化重視 → Claude Code
では詳しく見ていきましょう。
Cursor・Cline・Claude Codeとは?基本情報まとめ
まず、3つのツールの基本情報を整理します。
| 項目 | Cursor | Cline | Claude Code |
|---|---|---|---|
| 種類 | AIエディタ(VSCode fork) | VSCode拡張機能 | ターミナルCLI |
| 開発元 | Anysphere | Cline Bot Inc. | Anthropic |
| 対応OS | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux |
| 料金体系 | 月額$20(Pro) | API従量課金 | 月額$20〜(Max/Pro必要) |
| 対応AIモデル | Claude/GPT/Geminiなど | Claude/GPT/Geminiなど | Claudeのみ |
| 日本語対応 | ○ | ○ | ○ |
Cursorとは
Cursorは、VSCodeをベースにしたAIネイティブなコードエディタです。
VSCodeの操作感をそのままに、AIによるコード生成・補完・リファクタリングが統合されています。2024年後半から急速に普及し、2025年現在では最も人気のあるAIエディタの一つです。
特徴:
- VSCodeと同じ操作感(拡張機能もほぼ互換)
- Composer機能で複数ファイルを一括編集
- Agent機能でターミナル操作も自動化
- 月額$20で複数AIモデルを使い放題
Clineとは
**Cline(クライン)**は、VSCodeやCursorで動作するAIエージェント型の拡張機能です。
もともと「Claude Dev」という名前でしたが、2024年後半に「Cline」にリブランドされました。拡張機能自体は無料で、APIは従量課金という特徴があります。
特徴:
- VSCode/Cursorの拡張機能として動作
- 拡張機能自体は無料(APIは従量課金)
- ファイル操作・ターミナル実行まで自動化
- Browser Use機能でWebスクレイピングも可能
Claude Codeとは
Claude Codeは、Anthropicが公式に提供するターミナルベースのAIコーディングツールです。
GUIではなくターミナルで動作するため、コマンドライン操作に慣れたエンジニア向けです。その分、Anthropicが直接開発しているため、Claudeの最新機能をいち早く使えます。
特徴:
- ターミナルで動作(CUI)
- Anthropic公式ツール
- 複雑なタスクの自動化が得意
- MCP(Model Context Protocol)対応
料金比較:コスパが良いのはどれ?
最も気になる料金を詳しく比較します。
Cursor
| プラン | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 2,000回/月のコード補完、50回のプレミアムリクエスト |
| Pro | $20 | 無制限の補完、500回/月のプレミアムリクエスト |
| Business | $40 | チーム機能、プライバシー強化 |
実際のコスト感:
- ライトユーザー → 無料プランでOK
- 毎日使う開発者 → Proプラン(月$20)がコスパ最強
- 1日1時間使用で月$20は「安い」と感じる人が多い
Cline
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 拡張機能 | 無料 |
| Claude API(入力) | $3/100万トークン(Sonnet 4) |
| Claude API(出力) | $15/100万トークン(Sonnet 4) |
実際のコスト感:
- 軽い使用(1日30分) → 月$5〜10程度
- 普通の使用(1日1-2時間) → 月$10〜30程度
- ヘビーユーザー → 月$50〜100以上も
ポイント:使った分だけ払うので、使用量によってはCursorより安くも高くもなる
Claude Code
| プラン | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| Pro | $20 | 5倍のAPI使用量(通常プランより) |
| Max | $100〜200 | 無制限に近い使用量 |
実際のコスト感:
- Maxプラン(月$100〜)は「高い」が、ヘビーユーザーには価値あり
- ProプランでもAPI制限に引っかかることがある
料金まとめ
| ユーザータイプ | おすすめ | 月額目安 |
|---|---|---|
| ライトユーザー | Cursor Free or Cline | $0〜10 |
| 標準ユーザー | Cursor Pro | $20 |
| コスト重視 | Cline(API従量課金) | $5〜30 |
| ヘビーユーザー | Claude Code Max | $100〜200 |
機能比較:何ができる?
コード生成・補完
| 機能 | Cursor | Cline | Claude Code |
|---|---|---|---|
| インライン補完 | ◎ Tab補完が優秀 | ○ | △ なし |
| チャットでコード生成 | ◎ | ◎ | ◎ |
| 複数ファイル一括編集 | ◎ Composer | ◎ | ◎ |
| コンテキスト理解 | ◎ @ファイル参照 | ◎ @ファイル参照 | ◎ 自動読み込み |
ポイント:
- Cursor:Tab補完の精度が非常に高い。コードを書いている途中で「次はこう書きたいだろうな」と先読みしてくれる
- Cline:GUIベースでファイル操作まで自動化。確認ダイアログで安全性も確保
- Claude Code:コードベース全体を自動で読み込み、文脈を理解した上で提案
ファイル操作・ターミナル実行
| 機能 | Cursor | Cline | Claude Code |
|---|---|---|---|
| ファイル作成・編集 | ◎ | ◎ | ◎ |
| ターミナル実行 | ◎ Agent機能 | ◎ 確認付き | ◎ 自動実行 |
| Git操作 | ○ | ○ | ◎ 自動コミット |
| ブラウザ操作 | △ | ◎ Browser Use | ◎ MCP連携 |
ポイント:
- Cursor:Agent機能でターミナル操作も可能だが、確認ステップが多い
- Cline:Browser Use機能でWebスクレイピングやテストが可能
- Claude Code:タスクを任せると、勝手にファイル作成→テスト実行→コミットまでやってくれる
拡張性・カスタマイズ
| 機能 | Cursor | Cline | Claude Code |
|---|---|---|---|
| VSCode拡張機能 | ◎ ほぼ互換 | ◎ VSCode上で動作 | × |
| MCP対応 | ○ | ○ | ◎ |
| カスタムルール | ◎ .cursorrules | ◎ | ◎ CLAUDE.md |
| ローカルLLM | △ | ◎ Ollama対応 | × |
ポイント:
- Cursor:.cursorrules でプロジェクト固有のルールを設定可能
- Cline:OpenRouter経由でローカルLLMも使用可能(コスト削減)
- Claude Code:MCPで外部ツール(GitHub、Slack等)と連携可能
使い勝手比較:実際に使ってみた感想
学習コスト
| ツール | 学習コスト | 理由 |
|---|---|---|
| Cursor | ★☆☆ 低い | VSCodeと同じ操作感 |
| Cline | ★☆☆ 低い | 拡張機能として自然に使える |
| Claude Code | ★★★ 高い | ターミナル操作が必要 |
Cursor・Clineはすぐに使い始められる。VSCodeユーザーなら30分で基本操作をマスターできます。
Claude Codeはターミナル操作に慣れている人向け。コマンドラインに抵抗がある人には敷居が高い。
日常の開発での使いやすさ
Cursorが最も「普通の開発」に馴染む。
- コードを書いていると自然にTab補完が効く
- Cmd+Kでインラインチャット
- Cmd+Lでサイドバーチャット
- 普段のVSCodeの延長で使える
Clineは「自動化タスク」に強い。
- 「このコンポーネントを作って」で全部やってくれる
- ファイル作成から動作確認まで一気通貫
- ただし、確認ダイアログが多いのがやや面倒
Claude Codeは「複雑なタスク」に強い。
- 「この機能を実装して」でテストまで含めて完了
- 大規模なリファクタリングが得意
- ただし、途中経過が見えにくい
どれを選ぶべき?タイプ別おすすめ
初心者・プログラミング学習中の人
おすすめ:Cursor
理由:
- VSCodeと同じ操作感で学習コストが低い
- Tab補完が優秀で、コードの書き方を学べる
- 月$20で複数AIモデルを使い放題
VSCodeユーザー・現在のエディタを変えたくない人
おすすめ:Cline
理由:
- VSCodeの拡張機能として使える
- 使った分だけ払う従量課金
- ライトユーザーなら月$5〜10で済む
コマンドライン好き・自動化を極めたい人
おすすめ:Claude Code
理由:
- ターミナルで完結する開発体験
- 複雑なタスクを任せきりにできる
- Anthropic公式なので安心感がある
コスパ重視・使用量が少ない人
おすすめ:Cline + Claude Haiku
理由:
- 拡張機能は無料
- Claude Haikuなら入出力合わせて$4.80/100万トークン
- 軽い使用なら月$5以下で収まる
ガッツリ開発する人・チームで使いたい人
おすすめ:Cursor Pro or Claude Code Max
理由:
- 固定料金で使い放題(Cursor)
- 無制限に近い使用量(Claude Code Max)
- チーム機能・プライバシー強化(Cursor Business)
組み合わせて使うのが最強
実は、これらのツールは組み合わせて使えるのが最大のメリットです。
私の使い分け例
| シーン | 使うツール | 理由 |
|---|---|---|
| 普段のコーディング | Cursor | Tab補完が優秀 |
| 新機能の実装 | Claude Code | 複雑なタスクを一任 |
| ちょっとした修正 | Cline | API課金で気軽に使える |
| コードレビュー | Cursor | Composer機能が便利 |
Cursor + Clineの組み合わせ
CursorにCline拡張機能をインストールすることも可能です。
- Cursorの補完機能 + Clineの自動化機能
- Cursorの月額$20 + ClineのAPI課金
- 両方の良いところ取りができる
ただし、機能が重複する部分も多いので、最初はどちらか一方から始めることをおすすめします。
まとめ:あなたに最適なツールは?
| あなたのタイプ | おすすめツール | 月額目安 |
|---|---|---|
| 初心者・GUI派 | Cursor | $0〜20 |
| VSCodeユーザー | Cline | $5〜30 |
| ターミナル派 | Claude Code | $20〜200 |
| コスパ重視 | Cline + Haiku | $5以下 |
| ヘビーユーザー | Cursor Pro or Claude Code Max | $20〜200 |
迷ったらCursorから始めるのがおすすめです。
無料プランで試せますし、VSCodeと同じ操作感なので学習コストが低い。物足りなくなったら、ClineやClaude Codeを追加で試してみてください。
AIコーディングツールは、使いこなせば開発効率が2〜5倍になると言われています。まずは一つ選んで、今日から使い始めてみましょう。
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